世界で最も患者数の多い病気は?歯科医がすすめるフロスケア | 新橋歯科医科診療所[痛くない削らない歯医者]

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世界で最も患者数の多い病気は?歯科医がすすめるフロスケア

あなたは、世界で最も患者数の多い病は何かと聞かれて思い浮かべるものは何ですか?
近年流行した感染症ですか?癌(がん)や糖尿病などの生活習慣病ですか?
世界一の記録を集めた「ギネスブック」では2001年に「世界で最も一般的な病気」について“歯周病”がNo1となりました。

今日は、4月4日。全国の歯科衛生士が立ち上げた歯周病予防法(歯肉のプラークコントロール)の普及活動を行っている「Goodbye Perio プロジェクト」が4月4日を歯周病予防の日として制定しました。
日付を4と4で「歯(4=シ)周病」「予(4)防」の語呂合わせです。この活動がスタートした2012年(平成24年)4月4日にもちなんで決められたもので、一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録もされています。

わが日本国内においては、約8割もの人が歯周病にかかっているとも言われ、歯周病はもはや国民病といっても過言ではありません。その害は、口腔内にとどまらず、糖尿病・動脈硬化・心筋梗塞・脳梗塞・誤嚥性肺炎・心内膜炎・早産・認知症などあらゆる病の原因または促進要因となることが明らかとなってきています。

このような恐ろしい病気が表立って騒がれないのは不思議ではありませんか?

静かなる病(Silent Disease)、歯周病

歯周病は、唾液感染する細菌によって引き起こされる感染症です。歯の周囲の組織へ細菌が侵入することによって炎症が生じます。歯周病は、歯肉炎歯周炎の2種類に分類されます。歯を支える歯周組織(歯肉・歯根膜・セメント質・歯槽骨)のうち炎症が歯肉(歯茎)に発生している状態が歯肉炎、炎症が歯槽骨などのほかの歯周組織にまで及んでいる状態が歯周炎です。
歯周炎は一般的に「歯槽膿漏」とも呼ばれ、悪化すると歯槽骨などの歯周組織が溶けて歯がぐらつき、歯が抜け落ちてしまったり、抜歯をするなどの処置が必要になってきます。

一方で、歯周病で亡くなったという人をあまり聞いたことはないですよね。実は歯周病が重症化しても歯が抜けてしまったり、歯茎に痛みが出るといったものが多く、死に至ることはほとんどありません。
ヒトの口内には、約700種もの細菌が存在しています。これらの細菌が集まって、歯の表面で細菌の集合体(スクラム)を形成します。一度形成されたスクラムはどんどん成長していき「歯垢(しこう)またはデンタルプラーク」となります。歯垢1gの中には1000億もの細菌が存在すると言われています。増殖した細菌は、歯肉の細胞に入り込み、炎症によって歯と歯茎の隙間が大きくなっていきます。これを「歯周ポケット」といい、さらに悪化すると歯茎が炎症を起こして腫れたり、出血が始まります。細菌の影響は口腔内にとどまらず、細菌が歯周の血管や口内から体内に入り込むことで肺炎を引き起こしたり、血管内に侵入して血栓を作りやすくすることで心筋梗塞や脳梗塞の要因となることがあります。

このように歯周病自体が死因となることは少ないですが、歯周病が他の病気を重症化または引き起こし、最悪の場合、その病気によって死に至る恐れもあります。
ところが、歯周病は、感染していても症状が悪化するまで痛みや出血などがでないため、気付かないうちに重度な状態まで進行してしまっていることが少なくありません。そのため、歯周病は「静かなる病(サイレント・ディジーズ)」と呼ばれているのです。

もしかしてあなたも歯周病かも?【歯周病診断】

【歯周病チェック】1つでも当てはまるものはありますか?

  1. 歯茎にかゆみがある
  2. 口臭がある(息が臭うと言われたことがある)
  3. 朝起きたときに口の中がネバネバする
  4. 歯茎が腫れて浮いた感じがする
  5. 食事の時に歯に痛みを感じるようになった
  6. 固い物をかじると歯茎から出血がある
  7. 歯磨きをすると歯茎から出血がある
  8. 歯茎が腫れて色が黒ずんでいる
  9. 歯に動揺がある(歯を触るとグラグラする)

上記の項目はいずれも歯周病の症状の一つで、下にいくほど症状が悪化しています。どれか1つでも当てはまるものがあれば、歯医者へ行くことをお勧めします。

歯周病は治る?予防と治療法とは

歯周病の恐ろしい点がもう一つあります。それは、他の病気と違って“完治”するのが難しいということです。
ただし、この完治というのは「歯周病に感染していない状態に戻す」ことは難しいという意味です。
ですが、適切な治療とメンテナンスによって炎症を抑え、歯周病の進行を食い止めて健康な状態に戻すことは可能です。
歯を健康な状態に戻すためには、歯科医院での歯周病治療と日頃のセルケアを徹底する必要があります。

なるべく痛みのない、歯を削らない歯周病治療

歯周炎の原因が歯垢(歯石)や細菌が集まってできるバイオフィルムであることから、歯垢・バイオフィルムの除去が治療の基本となります。しかしながら、クリーニングに用いられる超音波スケーラーによる痛みや不快感が苦手で歯医者に行くことを嫌悪する方も多いのではないでしょうか。当院では歯科医療先進国のスウェ―デンで使用されるエアフローを使用して、歯に付着した歯垢やバイオフィルムをジェット噴射で痛みなく除去するクリーニング、歯周病患部や歯周ポケットに歯周病専用薬剤を塗布して痛みが少なく歯周病を治療できる「ペリソルブ」療法など、先進歯科医療を駆使して歯周病治療を行っております。歯周病チェックで気になることがある方は、ぜひご相談ください。

スウェーデン式の虫歯・歯周病治療カリソルブ・ペリソルブ・カリエスプロ・ペリオプロ

スウェデンティスエアフロー

歯周病予防のためにできることは?毎日のセルフケアが重要

歯周病を予防するためには、歯垢やバイオフィルムを増やさないように日頃のケアが大変重要になってきます。
毎日お口の中のメンテナンスの基本は「歯磨き」です。以前は「1日3回、食後3分以内に歯磨きを」と言われていましたが、これは今は誤りであることが明らかになっています。食後は、口腔内が酸性になりやすく、歯の表面を覆う固いエナメル質が柔らかくなるため、食事直後は歯を磨かない方が歯のダメージを抑えることができます。さらに歯磨きに3分間は磨きすぎで、適切な方法では2分程度で十分磨くことができます。過度なブラッシングは、歯や歯肉を痛める可能性もあります。

歯磨きを行うベストタイミングは、就寝前と起床後の1日2回。できれば研磨剤が入っておらず、殺菌力の強い歯磨き粉を2cmほど使って2分間しっかり磨く「スウェーデン方式」が推奨されています。
ただし、毎日歯磨きをしてもそれだけでは取り切れない、歯垢(歯石)やバイオフィルムが歯の隙間や歯と歯茎の間にたまっていきます。できれば3ヶ月に1回は、歯科医院で専門的なクリーニングをするのが理想的です。

世界の定番は歯磨きと「デンタルフロス」

食事直後のブラッシングは、歯を痛めると言いました。しかし、食後は食べ物が歯と歯の間に挟まったり歯磨きしたくなる方も多いかと思います。
その時に是非、使っていただきたいのが「デンタルフロス」です。デンタルフロスは、糸や合成繊維などの繊維を使用した歯間の歯垢や食片を除去するための細い糸のことで、海外では歯ブラシに次いでデンタルケアに多く用いられており、海外でのデンタルフロスの使用率は50~60%もあると言われています。しかしながら、日本ではあまりデンタルフロスは普及しておらず、その使用率は20%ほど。
歯ブラシは、歯の表面や裏面などの汚れの除去には優れていますが、歯と歯の隙間はブラシが届きにくく歯垢(歯石)・バイオフィルムが蓄積する原因となります。デンタルフロスは、この歯の歯の隙間の汚れを掻き出すのに優れており、これが歯周病予防に大きな効果を発揮します。

特に近年では、デンタルフロスの性能も格段に上がってきています。海外で大きなシェアを持つ「プラッカーズ」のデンタルフロスは、従来のデンタルフロスと異なり、1本の糸に300本の繊維を織り込んだ「スーパータフロス®繊維」を使用しています。こちらは非常に滑らかなで高強度繊維のため、ほつれない、切れにくいといった特徴があります。このフロスは糸に「たるみ」を持たせることで歯間に入りやすく、側面の汚れが取れやすいよう工夫もされています。また、フロスにミントや果実の香り付けした子供用もあり、お子様のお口のメンテナンスにもお勧めです。

歯を失うことで体の栄養源となる食事ができなくなり、体調を崩しやすく病気がちになります。
一度失ってしまった歯を元に戻すことはできません。
そうなる前に、日ごろの小さなケアを大切にしてください。

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